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お風呂を上がりリビングに行くとやっぱりユキの姿はない。
もしかしたら、
お風呂から上がったら終わっているんじゃないかと
淡い期待をしていた私はちょっとショックだった。
仕事だからって頭では分かっていても心が寂しい。
気持ちが通じてまだ二日。
もっと少し甘い時間を期待していた私。
溜め息は零れてしまうが、
仕方がないこと。
面倒くさい女にだけはなりたくないという変なプライド。
もう少し上手く甘えられる人間になりたいと何度も思うけど、
私には無理。
可愛げのない女って思われがちになってしまう。
ユキにだけはもっと甘えたいって気持ちは生まれるけど、
年齢的にも仕事に責任を持たされてる立場だって分かってるし、
ユキだってそんな無責任な人じゃないって分かってる。
だから私は出てこないかな?
とドアの前でこっそり待つしかなかった。
でも暫く待ってもユキが部屋から出てくる様子はなく、
私は諦めて隣の寝室に入った。
真っ暗な寝室に寂しさが増す。
なぜか涙が溢れてきそうになり自分でも驚いた。
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