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でも、
さっきの様子から、
もしかしたら起きて待っていてくれるんじゃないかと
淡い期待を抱いてしまう。
つい俺を待つ咲穂の様子を思い浮かべ、
浮き足立ちながら寝室のドアを開けたが、
目の前に広がるのは暗闇。
頭の上の間接照明すら点いていない。
「時間も時間だからな……」
期待はずれな現実に気持ちが落ちるが咲穂の事だから、
もしかしたら驚かそうとしているのかも、
と諦め悪く思い逆に驚かせてみようかと一応、
足を忍ばせベッドに近寄ってみる。
でも聞こえてきたのは咲穂の規則正しい寝息。
忘れていた仕事の疲れが一気にドッと押し寄せてきた。
「マジで寝てんのかよ」
ベッドの端に腰を下ろし、
項垂れるように軽く頭を抱える。
せめてゆっくり咲穂の寝顔でも見たいと思ったが、
すでに眠気も疲れもピークで、
このまま眠ってしまいそうで、
先に風呂に入ることにした
風呂の湯にゆったりと浸かり疲れを癒す。
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