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「……あるよ?」
恥ずかしそうに何故か疑問形で……、
でも少し悔しそうに口元を尖らす。
咲穂の様子には少し疑問を感じたが、
ちゃんと覚えていたことにホッとした。
「ならいいんだ……」
そういった瞬間、
咲穂が急に
「ごめん!」と手を合わせ俺に謝りだす。
何のことを謝られたのか全く予測もできず、
俺は驚きながら咲穂を見つめていると
「今朝、
起きたら容子からメールが入ってて……」
そう言いながら咲穂は携帯を開き俺に見せてきた。
そこには昨日の感想が書かれてて、
佐藤の件もあって内心、
心配していたが意外と好評価だったことに驚き喜んだ。
でもその後
“日を改めて今度は二人で飲みに行こう”
という文字に気づく。
「約束したばかりなのに……、
ごめんね」
咲穂が謝った理由は分かったが、
すぐには止めることができなかった。
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