842人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい……。
でも最近、
飲みすぎてたので」
神崎さんからの甘い囁きに心がグラグラ揺れたが、
飲みたい気持ちをグッと堪える。
神崎さんも私の醜態を知っているせいか苦笑いを浮かべ、
渋々だけどウーロン茶を出してくれた。
「信じられない!
あの咲穂が本当に二杯で止めるなんて」
日頃の私を知っている容子が神崎さん以上に驚きの色を見せ、
まるで信じられないモノを見るような目で見てきた。
「あの、
ってどんなのよ。
もうあんな飲み方は卒業しようと思って」
少しすまし顔でウーロン茶を飲みながら言うと
「えっ、
これからずっと!?」
静かな雰囲気の神崎さんのお店に容子のかん高い声が響く。
「容子ちゃん……」
さすがの神崎さんも渋い顔をして容子を宥める。
幸い早い時間帯のお陰で
私たちの他にお客は数人しかいなかったが全員、
容子の声に驚きこちらを注目していた。
最初のコメントを投稿しよう!