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――ユキの過去?
確かに知りたいような気はしたが、
同時に知りたくない気持ちもあった只でさえ今、
こうして離れているだけで色んなことを考え
ヤキモチを焼いてしまう私。
いくら過去のことだからといっても
聞いていい気はしないと思う。
勿論、
私にも“過去”があるように
ユキにももちろん“過去”があるっていうことくらい
私にだって分かっている。
――多分、
私とは比ではないくらいに。
でも今まで付き合ってきた人の特に過去を気にしたことはなかった。
今、
付き合っているのも想われているのも“私”なんだから。
だから今回もそうすればいいと思う自分もいるけど、
やっぱりそんな意味深な言い方をされると気になってしまう。
「ねぇ、
知りたくない?」
迷う私の心を揺さぶるかのように佐藤さんがもう一度、
私に尋ねる。
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