1550人が本棚に入れています
本棚に追加
急に視界がグラリと揺れたかと思うと抱き上げられユキをすごく近くに感じる。
突然の事にバランスを崩し驚き騒ぐ私を無視してユキは私をソファーへと運んだ。
*
ドタンッ!
という突然の物音に俺の身体は跳ね上がり、
意識が一気に呼び起こされ目を開いた。
――なんだ?
起き掛けで状況が全く把握できないうえ、
昨日は夜遅くまでビールを飲んでいたせいか頭がボーッとしていた。
それでも、
ただ事ではない物音に俺は状況を把握しようと部屋を見渡す。
そしては床に座り込む咲穂の姿を見つけた俺は、
さっきの物音を思い出し一気に音の主が咲穂なのだと分かった。
「咲穂!? ……どうした!」
慌てて咲穂の傍に行くと座っているというより、
転んで尻餅をついていると言った方がしっくりとくる感じで
咲穂が座り込んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!