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「咲ちゃんって言うんだ。
はじめまして」
頬杖をつきながら私を見て微笑み、
そして話しかけてきた。
「はい……、
はじめまして」
急に話しかけられ戸惑うしかなかったが、
無視するわけにもいかず仕方なく答える。
すると彼女は嬉しそうに微笑み、
そして椅子から下りると
少しフラついた足取りで私の方に歩み寄ってくる。
相手は初対面でしかも酔っ払い。
しかもどちらかというと嫌な酔い方をしているみたいだ
――他人の事は言えないけど……。
思わず逃げたくなる勢いでつい椅子から少し腰を浮かせる私。
「ストーップ!
愛子さん、
そこまで」
急に私と彼女、
愛子さんの間に神崎さんの長い手が伸び、
必要以上に近づいてくる愛子さんを止めにかかる。
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