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俺の言葉に咲穂は時計をチラチラ気にする素振りを見せ焦りの色を濃くする。
ちょっとやりすぎたかな?
と思うが、
あまりにも分かりやすいくらい焦る咲穂の姿が可愛くて
本当はちゃんと行くつもりなのに、
わざと困らせ追い詰めるような意地悪をする。
俺は葛藤する咲穂から目を離さず見続け、
更に追い詰めてゆく。
「分かったわよ!
分かったから、
お願い早く準備して!」
さすがに咲穂も観念したらしく、
半分自棄の状態で俺に言い放つと勝ち誇ったようにニヤケル俺を悔しそうに軽く睨み、
準備を急かして部屋を出ていってしまった。
俺はそんな咲穂を可愛いと思いながら、
朝方まで頑張って仕事を終わらせたかいがあったと思った。
俺は慌てて支度を終わらせリビングに行くと、
咲穂が待っていましたとばかりに俺の腕を引っ張り急がした。
理由はどうあれ咲穂の方から俺に触ることなんて少なくてガキみたいに浮かれてしまった自分が少しむず痒かった。
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