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でも今の私はすでにユキと『結婚』していて
チャペルで式なんてもう無理なんだと思うと、
段々と気持ちが沈んでしまった。
「どうした、
具合でも悪いのか?」
私の異変に気づいたのか、
ユキが心配そうに声を潜め聞いてきた。
私は我に返り、
違うというように小さく首を横に振って見せるが、
そんな私を腑に落ちない様子で何やら一人で納得したように笑みを浮かべる。
私はユキを気にしながら朋花ちゃんの姿を目で追い続けていると
「咲穂もウェディングドレスがいいのか?」
ソッと耳打ちしてきたユキの言葉に私は驚きのあまり目を見開き、
しばらく固まってしまった。
一瞬、
冗談かとも思ったがユキの顔を見て、
それが冗談じゃないってすぐに分かり私の鼓動は一気に速まりだす。
「え、
それって……」
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