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見られたくないとこを見られた気恥ずかしさから、
思わず嘘をつきそっぽを向く。
「ただ、
私って一度もブーケトス受け取ったことないなーって……」
言うつもりはなかったのに、
目の前で朋花ちゃんのブーケをみごとキャッチして喜んでいる女の子の姿に、
思わずポロリと溢してしまった。
笑われるかもしれないけど私にも夢みたいなものがあった。
あの子みたいにブーケをキャッチして友人に“次は咲穂の番だね”って茶化され“そうかな?”って一応、
謙遜(けんそん)するけど、
本当は結婚間近な相手が居て現実になる――
なんて現実味のない夢のようなシチュエーション。
「でも咲穂があの中に入っちゃマズイだろ」
「どうせ私はあの子達みたいに若くないですよ!」
只でさえ落胆している私にサラリと失礼なことを言い退けるユキにカチンときて、
睨みながら皮肉混じりに言葉を返すとふて腐れたように俯く。
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