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「嬉しいんだけど、
今回は遠慮しとくよ……、
俺も咲穂も」
ユキの言葉に私を含め、
みんなが驚いた。
「どうしてですか!?」
私が聞くより先に凜子が素早く声を張り上げる。
ユキが断ってくれたのは良かったが、
私がユキに言わせたと凜子に思われかねない気がする。
私の不安は的中してしまったらしく、
凜子の方を見ると疑わしそうな目で私を見ていた。
違う!
と誤解されないように否定しようと思った矢先、
急にユキが私を引き寄せ
「咲穂、
朝からあまり体調が良くなかったから、
な?」
まるで熱でも計るように私の額に触れ、
話を振ってきた。
私にはユキほど適応能力はなく、
急に話を振られても答えられず、
言葉に詰まる。
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