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「熱が上がってきたのかな?
せっかくの式の途中で悪いけど、
帰らせてもらおう」
ユキは心底私の事を心配する素振りを見せながら同意を求めてくる。
本当は今すぐにでも頷きたいところだが、
頷くということは二次会をドタキャンするということになるから頷き難いものがあった。
「あ、気にしないで下さい。
咲穂さん無理しないで
早く帰って寝てくださいね」
ユキの言葉を完全に信じきっている朋花ちゃんは
大袈裟なくらい首と手を振りながら言うと
凜子も「次回を楽しみにしてます」と仕方なさそうに嫌味交じりに言った。
凜子の言葉に引っ掛かるものを感じ少しイラッとしたが、
それ以上にユキがあり得ないことを口にて私を驚かせた。
「次回は結婚式の時になるかな……?
その時は二人とも招待状を送るので是非出席して下さいね」
ユキの言葉に誰もが驚き、
言葉を失ってしまった。
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