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ユキを待っていてお腹が空いていたはずなのに
私は半分も食べれず箸を置いた。
もしかしたら初めてかもしれない。
仕事で少し遅くなることはあっても飲みに行ってしまうのは。
確かにユキにも付き合いはあるって分かってるけど、
やっぱり寂しい。
いつもユキと楽しみに見ている番組も今日は面白くない。
明日はせっかくの休みで
二人でビールでも飲みながらゆっくりしよう
と思っていたのにアテが外れてしまった。
ユキの帰りを気にしながら時計を見てもなかなか時間は経たない。
こんなにも時間が長く感じるなんてどのくらいぶりだろう。
私は溜め息をつき
飲みかけのビールを一気飲みすると
冷蔵庫からもう一本新しいビールを出し飲む。
「酔えないよ……」
気持ち的に落ちているせいか
今日は少しもふわふわとした感じもしない。
でもユキの顔も見ずに寝るのも寂しく、
私は面白くもないテレビを見ながらチビチビとビールを飲みながら
ユキの帰りを待つことにした。
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