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「お前らなんなんだ」
二人に腕を引っ張られ俺はその手を振り払おうともがく。
でもしっかりと掴まれた腕は離れず、
それどころか俺を挟み睨み合う始末。
今日は絶対に厄日だと思いながら佐藤を助けを求めるように見る。
「愛子!
こっちにこい!」
愛子の暴走に完全に切れた様子の佐藤が
俺から愛子を無理やり引き離し、
抵抗を見せる愛子に構うことなく強引に引っ張っていってしまった。
「行きましょう、
各務さん」
相原は全く動じることなく、
どこか勝ち誇ったようににっこりと俺に微笑みかけてくる。
「ああ……」
まるで何事もなかったかのように普通に話しかけてくる相原が
何を考えているのか分からず、
対応に困る。
でもできることなら早くこの場を離れたくて
佐藤と愛子のことを気にしながらも相原と歩き出した。
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