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服を掴まれ、
殆んど身動きがとれない俺は仕方なく……ということにしてそのままベッドに潜り込んだ。
俺が咲穂の隣に寝転がった瞬間、
俺の胸に咲穂が擦り寄るように頬を埋めてきた。
また咲穂の体温を感じ、
起きないか気にしながらも思わず抱きしめてしまう。
俺はいつの間にか咲穂の匂いに包まれ、
その体温を感じながら意識を手放し、
深い眠りに落ちていった。
*
あの日以来、
一人で眠ることに寂しさを感じていた私は眠る気にはならずテレビを見続けたが、
お風呂を上がるユキの気配に私は思わず寝たフリをしてしまった。
そして私の寝たフリに気づかないユキにこっそり甘える。
そんな私をユキは迷うことなく抱きしめてくれ、
しばらくしてすぐに寝息に変わっていくのをドキドキしながら聞いていた。
やっぱりユキに抱きしめられていたらすごく落ち着く。
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