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ずっとこのままで……、
毎日こうして眠りにつきたい――なんて思ってしまうけど言えない。
私がユキのことを好きだってバレてしまうから……。
今のままの関係でいい――。
もし私の気持ちがばれて変に避けられてしまったら多分、
私は立ち直れないかもしれない。
それくらい私の中で急激な変化が起こっていた。
朝―。
私はユキの腕の中で目を覚ました。
あまりに心地よくて起きるのが億劫になってしまったが、
そんなわけにもいかずユキの腕の中から渋々、
すり抜けるように出る。
一瞬、
ユキが微かに反応し、
起きてしまったのではないかと冷や冷やしたが、
またすぐに寝息をたてだした。
自分から仕向けたくせに、
このタイミングで起きられたら恥ずかしくて堪らないなんて滑稽(こっけい)だ。
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