意識

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俺自身まだ寝足りない気がしてもう一度、 一緒に寝ようかとも思ったが、 さっきより随分顔色も良く 元気を取り戻しつつある咲穂を見てると、 また嫌がられそうな気がしてくる。 諦めソファーで横になろうかと腰を少し上げた瞬間、 また腕を掴まれまたベッドに引き戻されてしまった。 一瞬、 何が起こったのか理解できず驚いて振り向くと 「どこ行くの?  戻ってくるって言ったじゃない……」 少し布団から顔を覗かせ、 恥ずかしそうに微かに頬を赤らめた咲穂が俺を恨めしそうに見ていた。 確かに聞こえたのに 自分の耳をかなり疑ってしまう 咲穂の信じられない台詞につい顔がほころぶ。 これはベッドに入ってもいいってことなんだろうか。 布団から顔を覗かせる咲穂の様子を伺いながらベッドに入ってみるが、 咲穂は俺をジーッと見つめるだけで何の反応も示さない。
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