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慌ててユキを押し退けるようにテーブルに目をやると、
もうそこには何もなく綺麗に片付けられていた。
――格好悪い。
本当ならテレビを見てユキを待ち何気なく振る舞うつもりだったのに、
とんだ醜態を見せてしまった。
「眠いならベッドで寝ろよ」
思わずテーブルに項垂れた私に
眠いのだと勘違いして眠るよう促してきた。
「うん、
寝る……」
自分の不甲斐なさに呆れながら
フラフラと立ち上がり寝室へと向かおうとする。
でも突然腕を掴まれ驚く間もなく後ろに引き戻された。
背中にユキの胸板を感じ、
そして腕が私に絡みつく。
「ユキ!?」
驚き振り返ろうとすると首筋に熱い吐息を感じ、
次の瞬間には唇が軽く触れてきた。
「ちょ、
ユキ?
酔ってんの?」
慌てふためく私にも気にすることなく
ユキは首筋に唇を這わせだす。
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