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「はあ!?
お前何言ってるのか分かってるのか?
前とは違って俺は結婚もしているんだぞ」
昨日、
咲穂との結婚のことを目の前でハッキリ言ったにも関わらず、
まるで訊いていなかったかのように話を進めてゆく。
しかも偶然とはいえ咲穂とは面識があり、
少しは気にすると思っていた。
『何って? ……
結婚したら会っちゃいけないの?
私たち友達でしょ?』
俺の言葉に愛子はキョトンとした声で不思議そうに返してくる。
でもそれより気になった事があった
――友達?
違うとは言い切れないが、
俺たちの関係はソレには当てはまらないような気がする。
それは愛子だって分かっているはずなのに、
この期に及んで
そんな言葉で結びつけてくるなんて思わなかった。
「友達か……。
友達って
あんな風に馴れ合うように身体を重ねるか?」
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