信じる気持ち

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      * 特にこれといった用事は無かったが、 久しぶりに家に帰ってみることにした。 ただユキと両親が会う前に 一度は面と向かって 自分の口からそのことについて話したかった。 ユキの話を聞き、 自宅には居たが自分もたいして変わらないことに気づかされた。 一緒に住んでいるというだけで会話も殆んど無い。 しかも顔を合わせれば小言ばかり言われ、 たまに交わす会話はいつも喧嘩腰のもの。 いつも家の中はどこかピリピリして居心地が悪かった。 この間ユキが挨拶に来た時に 久しぶりに落ち着いて両親と話すことができた。 でもあの日以来、 私は一度も家に帰ってないし連絡すらしてない。 それなのに次に家に行く時には結婚の報告。 悪いことではなく良い報告だからまだいい気がするが、 それは違う気がした。 確かに結婚するのは私とユキ。 あの時はわりと当人同士だけの問題に思えていたが、 ユキの話を聞き、 そして少しずつ皆にお祝いの言葉を貰い
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