1120人が本棚に入れています
本棚に追加
*
特にこれといった用事は無かったが、
久しぶりに家に帰ってみることにした。
ただユキと両親が会う前に
一度は面と向かって
自分の口からそのことについて話したかった。
ユキの話を聞き、
自宅には居たが自分もたいして変わらないことに気づかされた。
一緒に住んでいるというだけで会話も殆んど無い。
しかも顔を合わせれば小言ばかり言われ、
たまに交わす会話はいつも喧嘩腰のもの。
いつも家の中はどこかピリピリして居心地が悪かった。
この間ユキが挨拶に来た時に
久しぶりに落ち着いて両親と話すことができた。
でもあの日以来、
私は一度も家に帰ってないし連絡すらしてない。
それなのに次に家に行く時には結婚の報告。
悪いことではなく良い報告だからまだいい気がするが、
それは違う気がした。
確かに結婚するのは私とユキ。
あの時はわりと当人同士だけの問題に思えていたが、
ユキの話を聞き、
そして少しずつ皆にお祝いの言葉を貰い
最初のコメントを投稿しよう!