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「偶然ね、
もしかしてこれから
ユキと待ち合わせ?」
戸惑う私に気づく様子もなく歩み寄り、
ユキの姿を探す。
「いえ、
今日は友人とご飯の約束をしてて……」
ユキから話を聞いたばかりの私は
愛子さんにどう接したらいいのか分からず戸惑った。
「そうなの?
じゃあ、
ユキは一人でお留守番?」
変に意識しているせいか、
愛子さんがやたらユキのことを気にしているように感じてしまう。
「あの、
待ち合わせに遅れてるので
もう行きますね。
じゃあ……」
敢えて質問には答えず、
私は愛子さんに軽く会釈してその場を立ち去ろうとした。
「ねぇ、
私とユキの関係知りたくない?」
急に愛子さんの声色が怪しく変わり、
私は背筋にゾクゾクっとしたものを感じる。
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