接触

6/28
前へ
/28ページ
次へ
「彼が……、 ユキが何て言ったか知らないけど、 あなたは平気なの?  まだ続いているかもよ」 すごく挑発的な目で私に揺さぶりをかけてくる。 正直一瞬、 気持ちが揺らぎそうになったけど、 私はユキのことを信じている私は 迷いのない眼差しで愛子さんを見つめ、 きっぱりと言い切った。 「私、 ユキの事を信じてますから」 私の言葉に愛子さんが驚きの表情のまま固まり、 目を見開き見入ってくる。 でもすぐに不敵な笑みを漏らし 「信じてるんだ。 …… 何か可愛いね」 バカにされているような……。 でも、 どこか悲しげに呟く愛子さんに 胸が締め付けられるような感覚に襲われた。 深入りしちゃダメだって分かっている。 でもそんな顔されると放っておけなくなってしまう。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1098人が本棚に入れています
本棚に追加