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「あの……」
思わず声をかけた私に愛子さんはハッとした顔を見せる。
「信じてて裏切られたら、
すごくショックは大きいわよ」
またガラリと表情を変え、
私を挑発するような言葉を投げてきた。
「愛子さん」
「咲穂！？」
急に容子に名前を呼ばれ、
もう一度、
愛子さんに話しかけようとした私の言葉をかき消された。
容子の声に私と同時に愛子さんも反応し、
容子を見る。
同時に振り向かれた容子は
面食らった顔で私たちの顔を交互に見だす。
「咲ちゃんのお友達来たみたいだから、
またね……」
私に言うと容子に軽く会釈して
人混みに消えていってしまった。
「綺麗な人ねー。
知り合い？」
人混みに消えてゆく愛子さんの後ろ姿を見送る私に
容子が歩み寄り聞いてきた。
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