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「うん……、
そうなのかな?」
知り合いと聞かれ複雑な私は口を濁らせてしまう。
「何、
違うの?」
ぎこちない私の様子に容子は不思議そうに聞き返してきた。
「うーん。
ね、
それよりどこか入ろうよ」
答えに困り、
私は話を反らすために話題を変え、
容子を急かし先を歩きだす。
「待ってよ!」
慌てて後を追ってくる容子を気にしながらも
私は愛子さんの言葉が気になっていた。
――まさか、
ね。
それから容子といつもの居酒屋に行った。
お詫びなんだからもう少しちゃんとしたお店に、
と言う容子に私は“ここ”がいいと言ったのだ。
遠慮とかではなく容子とはやっぱりそこがしっくりくるから。
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