1015人が本棚に入れています
本棚に追加
信じてるって言いながら不安に押し潰されそうな私。
本当なら愛子さんとは会わないで欲しい……。
でもこれでは愛子さんの思惑通りのような気がして
私はすぐに手を離し「大丈夫」と笑って見せた。
「本当に大丈夫か?」
無理しているんじゃないか
と心配そうに見てきたユキの目を真っ直ぐ見て
私は頷き返した。
それを見てユキは「分かった」と言いながら
私を自分の方に抱き寄せ
「ごめんな」
小さく謝るユキに私は首を横に振り、
ユキの胸に額を寄せ目を瞑った。
「もう大丈夫」
ユキの体温や鼓動を感じ、
落ち着きを取り戻すと私はソッとユキから離れた。
まだ胸中穏やかではないが、
これ以上ユキを心配させないように
私は普通を装い話題を切り替える。
最初のコメントを投稿しよう!