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そして、
あれで良かったのだと、
どこか嬉しそうに言っていたとか。
どんなに側に居ても
愛子さんを心から笑わせることも泣かせることも自分には出来ない。
出来るのは旦那さんだけだと。
年数では明らかに勝っているのに、
それでは埋められないのが現実。
愛子さんが幸せならそれでいい。
自分もこれでやっと気持ちにけりをつけて
前に進める気がするって言っていたらしい。
寂しそうだったけど、
どこか清々しい顔をしながら。
「で、
早速合コン開けって
煩く言われた」
佐藤さんの気持ちを考えながら染々と聞いていた私に
ユキが呆れ気味に溢した。
「えっ!?」
一気に意識が現実に引っ張られたみたいな衝動に教われながら
私は声を上げる。
付き合いなら仕方ないと思う部分もあるし、
合コンを一〇〇%ダメってわけではなかった。
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