気持ちのカタチ

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でもどちらかというと今までの人はお互い避けていた気がする。 それにユキとは一応結婚しているわけだし止めるべきか、 それとも止めないでおくか悩んでしまう。 笑顔で旦那を送り出す人なんて聞いたことない。 書類上だけに結婚したという意識が薄く、 私はどう反応するべきなのかも分からなかった。 「すごい顔。 行かないよ、 後輩に押し付けといたから」 ユキは悩む私の反応を見て楽しむように笑いだす。 「別に行ってくればいいのに。 私は全然気にしないし」 ユキの態度にムッとした私は思ってもいないことを口にしてしまう。 瞬間、 ユキの顔つきが変わり 「佐藤も心配だし咲穂もそう言ってくれるなら 今からでもメンバーに入れてもらおうかな」 言いながら急に携帯を弄りだし、 誰かに電話しようとする素振りを見せた。 ――冗談だよね?  止めるタイミングが見つからず 私は食い入るようにユキを見る。
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