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ユキも……
ううん、
私以上に緊張したんだろうな、
と沁々思いながらあの日のユキを思い出してしまった。
そして、
つい意地悪してしまったけど可哀想なことをしたかなと悔いた。
約束の日が近づくにつれ嬉しさと緊張が私の中で激しくぶつかり合う。
前日なんて緊張のあまりロクに寝ることすらできず、
あの日のユキの気持ちを痛いほど思い知らされた。
朝、
目が覚めた瞬間から
私の心臓は尋常じゃないくらい速鳴り出していた。
夢じゃない……
今度は夢なんかじゃない……
本当に朝が来てしまったんだ、
と眠気と寝不足からボーっとする頭で思った。
緊張のせいか、
それとも気持ちが高ぶってしまっているせいか、
ここ数日同じ夢ばかり見ていた。
朝目が覚め、
ユキの家に挨拶に行く私。
緊張しっぱなしで失敗ばかりして、
ご両親に呆れられ結婚を反対される夢。
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