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――…
―…
「……穂、
……咲穂」
遠くから私を呼ぶユキの声が聞こえる。
でもあまりの心地よさから、
まだ目を開けたくない。
私は布団を頭までかぶり小さく抵抗を試みる。
せっかくの休み、
ゆっくりと眠りたい。
でも私の小さな抵抗も虚しく思いっきり布団を捲り上げられた。
「え? ちょっ、
何!?」
さすがに布団を捲られるなんて思ってもいなかった私は
眠気も一気にぶっ飛び、
飛び起きた。
「何って時間やばいだろ」
呆れ顔というより、
どちらかというと焦った顔のユキ。
まだ理解しきれない私の腕を引っ張り
無理やりベッドから引き離そうとする。
反射的に私は抵抗するように足を踏ん張り堪え、
布団に戻ろうと試みる。
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