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「これ俺にじゃなくて、
咲穂宛だ……」
確かに俺の名前が書かれているが
下にカッコして(咲ちゃんへ)とつけたされている。
「えっ、
私!?」
信じられないという驚きの声を上げる咲穂に
「開けてみろよ」と箱を手渡す。
咲穂は戸惑いながら丁寧に包みを開けだす。
「あっ……」
包みの中身は可愛らしい紅茶セット。
咲穂は嬉しそうに目を輝かせている。
――何で急に愛子が咲穂に?
紅茶の缶を手に取り嬉しそうに笑う咲穂を
横目に疑問に感じていると
箱の中に手紙が添えられているのに気づく。
俺の目線に咲穂も手紙に気づくと、
すぐに手にして中身を確認する。
中には咲穂に嫌な思いをさせてしまった事のお詫びと俺と幸せにと。
そして自分も、
もう一度佐田さんと頑張ってみるとも書かれていた。
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