543人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「あ、
うん……」
慌てて封筒から視線を逸らすと隣に座る。
気にしないように……
見ないようにしようとするけど、
気になって仕方ない。
間違ってもユキが
私の恐れているような言葉を言うはずがないのに
私はユキを信じているのに婚姻届は、
それほど私を動揺させるものだったのだ。
「気になるよな、
これ」
ユキが封筒を手に取り私に問いかける。
一瞬返事をするのを躊躇(ためら)ってしまったが、
私はすぐに深く頷いてみせる。
ユキが微かに笑みを溢すと封筒から問題の二枚を取り出し、
私に手渡してくれた。
私は震える手で受け取ると、
その紙を見つめてしまった。
「見過ぎ」
ユキが呆れた声を上げ、
私は恥ずかしさから目を逸らし紙をテーブルの上に置く。
?
最初のコメントを投稿しよう！