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ユキは箱を空けると中から指輪を出し、
私の左手の薬指にその指輪をはめ
「順番も逆で遅くなったけど
受け取ってほしい」
いとも簡単に私の涙腺を崩壊させ
せっかくのお化粧を台無しにしてしまった。
それから一気に結婚式に向け、
準備で慌ただしい日々を過ごした。
入籍前に顔合わせと双方の両親を交えての会食の席の時。
先に籍を入れたいと言った私たちに籍を入れるなら式も早い方がいいと
ユキの両親に言われ予想外に慌しくなってしまったのだ。
さすがに大安とはいかなかったがユキのお父さんの口添えもあり、
三ヶ月後に式を挙げることとなったのだ。
今までが今までだけにキチンと籍が入り私的には、
もう少し暖かくなってからと呑気に構えていただけに
大変な思いをした。
その上、
籍を入れたら入れたで、
色々な手続きに追われ結婚というものの大変さと、
あまりにも自分が無知だったことを思い知らされた。
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