ni話

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「どょ!どういたし!」 どういたし!?噛んだ挙句『いとおかし』みたいな言葉になってるし。 「どういたし…?」 「ましての略、なっ?」 「知らんわ、なんだよどういたしって」 友達は俺の方を振り返って、合わせろよ。みたいなウインクをしている。 なんだこいつ、新しい言葉を流行らせようとしてんのか? 何気に言い易いのがムカつくな、どういたし。 「…そうなんだ」 筆箱の中身を拾って貰った女子は微妙な表情でそう言った。 「…なんかゴメンな」 「いやいや!気にしなくていいよ!むしろ拾うの手伝ってくれて助かったから」 「お安い御用さ!」 「林原!」 友達が教師に名前を呼ばれると同時にそいつのケータイのアラームが鳴る。
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