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「ここ出てみないか?」
「……え?」
「ハルはここから出た事あるのか?」
「覚えている限りではないです」
「じゃあ尚更だ
行こうぜ外へ」
「でも…」
「お前のプログラムの事なら平気だ
何とか俺のパソコンにコピーして持ってくからさ
あと持ってく物とかあるか?」
「えと……」
ボクは何かないか探した
もしかしたらマスターとの想い出があるのかもしれないと思って
「ぁ…」
「どうした?」
「これは…」
「ん?どれだ…?」
「これです」
「…手紙みたいだな
ハルが書いたのか?」
「……いいえ」
「じゃあ一体…」
何故かボクは覚えていた
この字は……
「マスター…?」
「覚えているのか?」
「この字の事だけは…
これはマスターの字です」
「そっか
じゃあ…」
そう言ってオルヴァさんは手紙を僕に差し出した
「これはお前が持ってろ」
「どうしてですか?」
「きっとこの手紙はお前に向けられたものだ
だからお前が持ってろ」
「…分かりました」
ボクは受け取った手紙を大切に閉まった
この手紙がこの世界を換える事になるとは気づかずに……
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