らいらららいら

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あたしは蛇口をひねり閉め、瞬きの一生を見送って台所をあとにした。 コートをはおりながらカバンを手にする、もう目も耳も横にはかたむけず居間を通り抜け、玄関口におりる。 靴をはきながら毎日、しみじみに思うのは、嫌だと思うし何の期待もしていない人達だけどやはり自分はあの父と母の子なのだと確かに思える心の浅ましさだ。
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