擬人化料理.1

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羊羹(ヨウカン)  小豆餡と砂糖を寒天で固めたお菓子、または蒸し固めたお菓子。  羊肉を煮込んだスープ、またはそれが冷めたにこごり、ゼラチン質、でゼリー。  どちらもゼリー状で砂糖が溶けてれば、そのまま召し上がってもいいが、素材として、細かく切ってサラダに盛るのも御一興。  はい、擬人化します。  水羊羹のミズヨは不思議に思っていた。  箱入りだけど寒天のおかげでしっかり者。なぜか今日のお客様はわたしを湯水に入れるの。  あぁっ!?そんなっ!?かき混ぜるの?寒天少なめだから、アンコが溶けちゃうのっ!  そこによく練り上げて固くなった白玉をドボン、ドボン。  わたし、善哉になっちゃった。  そんな風呂場の陰で練り羊羹が糖蜜を噴いてガッチガチになっていた。  すいません、森林太郎こと森鴎外が饅頭を裂いてご飯に載せ、それに熱湯をかけて茶漬けにした。という娘の話がある。 しかし水羊羹は善哉になるのか。  やってみた…、なんか違う。 ゼリーにつづく。
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