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中へ入れば懐かしい風景。
こんな早い時間だし、どの席も空いてる。
彼は迷わず同じテーブルへついた。
私も同じように座った。
以前のように彼は自分はビールで私はライムサワー。
おつまみを適当に注文すると、彼は私を見つめた。
その目に見つめられると、あの頃の気持ちを思い出す。
何度この目に見つめられたかわからない。
でも、何度見つめようが彼の気持ちは動かなかった。
どんなに時間を過ごしても。
他愛もない話はあの頃の話ばかり。
そんな懐かしむ話をするなんて、私達、年を取った証拠。
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