決着、レーティングゲーム

23/23
549人が本棚に入れています
本棚に追加
/283ページ
「あっ、部長。他の皆はどうしてるんですか?」 場の雰囲気を変えたかったのか唐突にイッセーが私に話しかけてくる。 「朱乃達なら貴方ほど怪我は酷くないからアーシアが治療をして私達の控え室で待機させてるわ。」 私の言葉にイッセーは安心した表情になり 「そうですか。…良かった。」 と呟いた。 私としてはもっと自分の事も大事にして欲しいのだけれどここでは何を言っても駄目のようね… あっ、そうだわ。 「イッセー」 「はい。何ですか?」 「彼について…聴いても良いかしら?」 「彼?彼って言うと…【やっと呼ばれたか。】…あっ、タクマさんのことですか。」 朱乃達から聴いていたけれども本当にペンダントから声が響いてるわね。もっともあの時はイッセーの声だったそうだけど。 イッセーも私達も彼に助けられた部分は大いに有るのだけれど… 「改めて名乗らせてもらうわ。私はリアス・グレモリー。貴方は何者なのかしら?」 【おぉ、これはお上手な名乗りを有難う御座います。手前はタクマと申す者。見ての通り肉体を持たずこのペンダントに憑依している幽霊見たいもんです。以後よろしくお願い致します。グレモリーの姫君様。】 「……」 声しか分からないけれどどうにも馬鹿にされてるような気がしてならないわね。 「ぶ、部長。タクマさんは俺を二度も助けてくれたので悪い人じゃ…「イッセー」…あっ、はい。黙ります。」 【いや申し訳ないな。姫君様。俺、高貴なお方には余り良い思い出がないものでな。】 「そう。それと姫君はやめてちょうだい。リアスで結構だわ。正直貴方が言うと馬鹿にされてるようにしか聞こえないから。」 「ちょ、部長…【そうか。了解した。ではリアス様と呼ばせてもらうわ。】た、タクマさん…」 この調子だと、何も聴けなそうね。だったら… 「話を戻すわね。まずは感謝を…」 私が話し始めると同時に 【それはそうと、用件が有るのでしたら入ってきたらどうですか?】 ペンダントの彼は病室の入り口ドアの方向に語りかけた。 リアスside終了
/283ページ

最初のコメントを投稿しよう!