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……まぁ、気にすることは無いか。
「とりあえず、ここから移動し……『警告』……っ!?」
と、突如、銀十字の書が出現した。び、びっくりしたぁっ!
「どうしたの?銀十字?」
と、リリィが銀十字の書に質問した。
『付近一帯に、魔術師の存在を確認。並びに、民間人を確認。襲われている可能性大』
「「っ!?」」
……それは、穏やかじゃないな。
「リリィ」
「はい。助けに行きましょう、巧さん」
「おう!」
「銀十字?場所に誘導して?」
『了解』
……ちょっと待て
「俺達……このままじゃ戦えなくね?」
「……あっ」
どうしよう?
「あっ!」
と、リリィが何か閃いたようだ。
「何か、思いついた?」
「はい!……こんな時は鎧を使えばいいんじゃないですか?」
その手があったか!……だが…
【リィン、少し聞くが、リリィに鎧を譲渡することは出来る?】
【すいません。今の巧さんの力では、まだ無理です】
【そうか……】
……俺はいいとして、リリィはどうしよう?
「あっ、私なら銀十字の中に入ることが出来るよ?」
「……そいつは有り難いな。じゃあ、頼むぜ。リリィ」
「はい!」
と言うと、リリィの身体は、銀十字に吸い込まれた。
良し、準備完了!
「よし、待っててくれよ見知らぬ人?今、助けに行くからな!」
そう言うと俺は【鎧】を纏い、空へ飛び立った。
巧side終了
姫島朱璃side
今、私の前に大勢の魔術師がいる。
「さぁ、その子を渡してもらおう。忌々しい邪悪な黒き天使の子供なのだ」
「この子は渡しません!この子は大切な娘です!そして、あの人の大切で大事な娘!絶対に!絶対に渡しません!」
私が、どうなろうと、この子だけはっ!
「……貴様も黒き天使に心を穢れてしまったようだな。致し方あるまい」
魔術師は、刀を抜き放ち、斬りかかったーー。
あなた、ごめんなさい。
「母さまぁぁぁぁっ!」
魔術師の刀が、私の身体を斬り………
ーはい、そこまでだ。この糞野郎共ー
………裂くことは、なかった…。
姫島朱璃side終了
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