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――…
あれから優の機嫌は良くなったが、俺はまださっきの事を聞いていない。
なんか聞いちゃいけない気がするのだ…
優「…♪」
優はさっき俺がUFOキャッチャーで取ってやったうさぎのぬいぐるみを抱きしめてもふもふしている。
…コイツほんとに可愛い(ry
優「…聞かないんだね…」
話しかけてきたと思ったらいきなりこの話か…
翔太「…なんか聞いちゃいけねー気がしたからな。取引とか言ってたし…」
優「…ふ~ん…」
俺がそう言うと顔を逸らして考えた後、話し出す。
優「…僕さ、中学で色々あったって言ったでしょ?」
女顔だからイジメられてたっつーあれの事だろう…
つかちょっと待て。
翔太「お前それ話していい内容なのか? さっき会長…蓮が言ってた取引とかじゃないだろうな?」
優「…そうだけど…どうせ翔太は最後は知る事になるだろうし…、それに僕はアイツに翔太を近寄らせたくないから」
優からしたら1つ年上の蓮にアイツって…
しかもどうせ最後は知る事になるって…
優「…んで、嫌になって学校を抜け出す事がよくあったんだよ。ほぼ毎日。その時は大抵商店街だとかゲーセンとかにいたんだ」
翔太「………」
優「で、ある日、僕はたまには知らない道に行くのもいいかなと思って商店街の裏路地に入ったんだ」
翔太「裏路地って…あぶねーじゃねーか…」
ここの辺りの商店街が都会みたいに賑やかではない…むしろ静かで平和なとこだから、警察は見回りに来ない為、時々裏路地とかはちょっと危ないヤツらが溜まってたりする。
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