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固まるなよ…
起き上がろうとした瞬間、コイツの雰囲気が変わったのを感じ取った。
蓮「…冷たいな…」
蓮がボソッと何か言った。
翔太「なんだって?」
蓮「…いや、何でもない。それより明日桜井 優を生徒会室に呼んどいてくれ」
翔太「なんで?」
蓮「取引破棄…つまりお前に俺の事を話したからだ。破棄した時点でそれなりの事はする。俺はそう言った」
翔太「…それってつまり…」
優が実は男でしたって事がバラされるって事か…?
そんな事されたらマズいだろ…
この2年間、皆を騙して来たどころか慕ってくれてた親衛隊にまで…イジメられ…
翔太「ちょ、ちょっと待て! それはアイツが話したんじゃなくて俺が聞いたんだ!」
蓮「…嘘吐くな…。面倒だ」
翔太「~…っ…」
これだから鋭い奴は苦手だ…
このままだと優は学校全員の奴らを裏切った事になり下手すりゃまたイジメられる…!
翔太「~…優には何もするな!」
蓮「取引を破棄したのはアイツだ。アイツに罰を与えないで誰に与えると言うのだ?」
そりゃそうだけど…
でも…
翔太「…取引の話だとわかってて黙って聞いてた俺も悪い。同罪だ。だから…」
蓮「…アイツに代わってお前が罰を受けると言うのか…?」
翔太「…俺が受けたらお前は黙っててくれるのか…?」
蓮「……そうだな。約束しよう」
俺は優の彼氏…つか恋人だ…
好きな奴を守るのに理由なんかいらねー…
このまま優がイジメられる原因を蒔かれるのは黙って見てられんねー…!
翔太「…代わる。だから優には手を出すな」
蓮「…バカが…」
…今一瞬、蓮が寂しそうな顔をしてた気がする…
なんでそんな顔するんだよ…
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