友情の片隅に

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目覚めが悪い。 とんでもなく目覚めの悪い朝だ。 ベットから体を起こし、しばらくボーっと壁を見つめる。 「おい、どうした。大丈夫か?」 ルームメイトの能重 要 [ノウシゲ カナメ] が扉の向こうで声をかけてくる。 突然のことでビクッと体が反応する 「あぁ、なんでもない」 そうか、と要は安心したように声を漏らす。 俺、大瀬良 陽晃 [オオゼラ ヒカル] は私立淺原学園に通う極普通の男子高校生だ。 四月に入学し現在六月。 学校にもなれ、ルームメイトとも仲良くなってきたころだ。 「飯、冷めるから早く起きてこいよ」 要の声が聞こえ時計を見ると7時半を過ぎたぐらいだ。 少し寝すぎたなと思いながら要に返事をし、制服に着替えリビングに向かった。
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