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どういう意図があって俺を生徒会に入れたいのかは知らねぇ。要所要所で加減してんのもバレてるみたいだ。
でも、負けるつもりはねぇ。
化け物だろうがなんだろうが、相手は女だ。一発殴れば泣くだろう。そうすりゃ俺の勝ちだ。
正直殴るのは気が引けるが…。
「だから言ったろ、俺に勝ったら入ってやるってな」
「そうですか、ならば、致し方ありませんね」
五メートルほど前方にいたはずの会長は、いつの間にか隣にいて、
何も反応出来なかった俺は、顔面を襲う強い衝撃を認識した所で、プツンと意識が途切れた。
▲
「……ッ!?」
ふと意識が戻り、反射的に体を起こした。
初めて見る場所。多分学校の中の教室の一つだろうか。
辺りを見渡していると、唐突に頭に痛みが走る。ズキズキと連続する痛みに顔を歪める。
真横に顔がある事に気付いたのは、その直後だった。
「どぅわっ!!?」
顔とは反対方向に逃げる。しかしその先に床はなく、情けない声を上げて俺は落下した。
背中からモロに落ち、背中をさすりながら顔を上げる。俺がさっきまで寝ていたのは長テーブルの上だったようだ。
長テーブルの向こうに、一人の人間がいた。目を向けると、丁度下半身が見える。
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