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ひとまずみんな落ち着いた所で、俺と女二人は長テーブルを挟んで向かい合うように座る。
咳払いをした後、俺が最初に口を開く。
「氷、ありがとな」
「べ、別に!?大した事はしてないわ、生徒会役員として当然の事をしたまでよ!」
礼を言われるのが照れ臭いからこんな意味不明な返し方をするんだろうか…いちいち声を張り上げる必要はないと思うんだが。
まぁとりあえず一応礼は言ったので、ずっと聞きたかった質問をしていこうか。
「お前らは生徒会なのか?」
「……うん」
「そうよ」
「まぁこっちのちっこいのはもう聞いたからいいとして……お前は誰だ?」
「……三つ、あんたに言いたい事があるわ」
オレンジ頭は立ち上がり、キリッとしたつり目で真っ直ぐ俺を見つめ、口を開く。
「まず一つ!この人は生徒会副会長、兼書記を任せられている立花葉波さん!2年生よ!敬語を使いなさい!
二つ目、私は錦瓦 祭(ニシキガワラマツリ)!あんたと同じ1年!新入生代表として今日壇上に上がった人間よ!すごいでしょ!?
最後!私はあんたとはおな――」
「ヘックシ!あ、すまん」
「………、空間読みなさいよ!今から大事な事言う所だったのに!」
「…悪かったよ…で、最後は?」
「…こほんっ、私はあんたと同じ中学校なのよ!どぉ!?思い出した!?」
「マジ?全然覚えてねぇんだけど」
「………」
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