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生まれた街を捨てて、夜の街に身を隠した。
特に何ができるわけでもないし、
夜しか生きていけないんだと自分でも解っていたから。
毎晩、やっと部屋に帰れるほど酔いつぶれてしまう。
そうでもしなきゃ、売り上げが上がらないから。
ここの所、ノルマがキツい。
少し前まではノルマなんてなかったって聞いたことがある。
じっとしているだけで、客がボトルを入れてくれて、
アフターまで付き合うと、タクシー代も何万円もくれたことがある時代があると。
そんなのはもう過去の遺産
アタシには関係ない。
いつの話よ。
あんな田舎であんなイヤな想いをするくらいなら、
ここで体を壊してのたれ死んだ方がよっぽとマシだ。
そんな風に思っていた。
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