第2話

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「さっき、おじさんにそこで会って、これ、悪いけど、レジに持って行ってくれないかって言われたからさ、」 「そうなんだ」 「なんか、使かわれちゃったみたいで……気の毒」 「ま、別にいいけどさ、ガムもらったし」 「そんなもんでよかったんだ……」 「お前は毎日食えるけど、結構、高いじゃん」   「高いって、空輸なんだからしょうがないでしょう」 「別に、そんな話してないだろ、ここでいいんだな、置くぞ」  シュウヤがレジ台の上に箱を積む。   「そこは困る、もっと、こっち、お客さん来たらこまるでしょう……」 「いちいちうるせーな」 「で、なんで、今日来たの? 買い物? 頼まれた? お母さんから?」 「あのな、昨日、母親、買い物来ただろうが……、お前が店番してたって 言ってたぜ、ハルカちゃん、お店手伝ってえらいのねってさ」 えへへ、と、言ってハルカが照れたように愛想笑いをする。
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