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「ま、いいんだけどさ、お前、明日、誕生日だろ? 明日、大雪みたいだからさ、会えないと困るし、お前の誕生日思い出したから……」
シュウヤはそう言うと、近所のドラッグストアで買った青い包装紙に包まれたプレゼントの小さい箱をハルカに差し出す。
「え? ほんとにいいの?」
「ああ……、安もんだけど、さ、」
「開けてみていい?」
「やめとけよ、あとで開けてくれよ。ほんとにちゃちいかもしれないけど、
それで金貯めて、全部、溜まったら、一緒に日本に帰ろうぜ。」
ハルカは思わず、金色のリボンを取り外して、青い包装紙を開けてみる。
茶色い箱の中から小さいピンクの子豚がとぼけた顔をしてハルカの顔を
じっと見ている。
思わず、ハルカは吹き出した。
「だから、後であけてくれって、言ったんだよ」
「ううん、いいの。ほんとにありがとう。大切にするから。お金貯めるからね」
ハルカがそう言うと、シュウヤは満足気な顔をして笑った。
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