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そんな社長を見て、私はまた気をゆるしてしまいそうになる…。
ああ、気をつけなくちゃ。
パーティーは立食で、社長があれこれ取れって命令するから、私は一生懸命盛り付けに専念していた。
「悠哉さん」
その声に社長は振り向いた。
悠哉さん?
「お久しぶりです。悠哉さん」
「ああ、たしか、本城さやかさん」
悠哉さんって、社長の下の名前か…。
私、とことん社長のこと何も知らないよね!?
これってかなり失礼だよ…。
社長にバレたらかなり危険な気が…。
社長は女性と話し始めていた。
それにしても、きれいな人…。
クルクルパーマがかかったロングヘアに赤めのルージュ。
スタイル抜群で、大人の女性ってかんじ。
社長を悠哉さんって呼ぶくらいだから、きっと深い縁があるに違いない…。
あれ?なんか私チラチラ見られてる?
話の区切りで、彼女が私について尋ねてきた。
「ところで、悠哉さん。こちらの方は?」
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