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私は涼太に電話しようか悩みながら、部屋の中を歩き回っていた。
ピンポーン。
え?
まさか、涼太じゃないよね?
またピンポーンとインターホンがなる。
私は玄関へむかった。
心臓がドキドキいってる。
ドアをあけると、そこには涼太が立っていた。
「なんだよ、家に帰ってたんなら、連絡してくれればいいのに」
いつもと何も変わらない涼太の笑顔。
胸がチクッと痛む…。
「あ、ごめん」
涼太の目を見ることができずに、私は目線を落とした。
「どうかした?」
ああ、なんで眠ってしまったんだろう。ちゃんと考えておくんだった…。
「んん、何でもないよ。寒かったでしょ?入って」
私は平静を装いながらそう言って、涼太を部屋へあげた。
台所へむかい、涼太と自分のコーヒーを作りはじめた。
「んで、どうなの?秘書の仕事は」
涼太は荷物を置いて、ソファーに座った。
「うん。今はなんとか慣れてきたよ」
「そっか…。なんか、ホントすんごい久しぶりだなぁ、なるの部屋」
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