優しくしないで-1

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「ずっと会えなかったからね…」 コーヒーをテーブルまで運び、涼太の前へだした。 それを受け取って、飲み始める涼太。 その涼太を見て、私はギュッと手を握り締めた。 あのとき、 涼太に会いたくて、仕事終わりまっすぐあなたのアパートへ行ったとき、 ちゃんと確かめていたら、こんなことにはならなかった? 目に涙がたまって、今にも落ちそう。 私、涼太を信じてたんだけどなぁ…。 幸恵に相談したことを、ふと思い出す。 なんだか幸恵の声が聞こえてくる気がした。 なるはどうしたいの?って…。 あ…。 そうだよ…。 私が一人で悩んでも、答えなんかでるわけないんだよ。 私、どうしたいの…? …ずっとこのままなんてイヤだ。 ちゃんと涼太に聞かなくちゃ、私、どんどんダメになる…。 「…なる?どした?」 私は、涼太の目をしっかり見つめた。 胸が苦しいのを、はやく楽にさせたい。 「涼太」 涼太も私をずっと見ている。 「美雪さんとはいつから会ってたの?」
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