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「ずっと会えなかったからね…」
コーヒーをテーブルまで運び、涼太の前へだした。
それを受け取って、飲み始める涼太。
その涼太を見て、私はギュッと手を握り締めた。
あのとき、
涼太に会いたくて、仕事終わりまっすぐあなたのアパートへ行ったとき、
ちゃんと確かめていたら、こんなことにはならなかった?
目に涙がたまって、今にも落ちそう。
私、涼太を信じてたんだけどなぁ…。
幸恵に相談したことを、ふと思い出す。
なんだか幸恵の声が聞こえてくる気がした。
なるはどうしたいの?って…。
あ…。
そうだよ…。
私が一人で悩んでも、答えなんかでるわけないんだよ。
私、どうしたいの…?
…ずっとこのままなんてイヤだ。
ちゃんと涼太に聞かなくちゃ、私、どんどんダメになる…。
「…なる?どした?」
私は、涼太の目をしっかり見つめた。
胸が苦しいのを、はやく楽にさせたい。
「涼太」
涼太も私をずっと見ている。
「美雪さんとはいつから会ってたの?」
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